こんにちは、理事長のマッチャカです。
1年生・2年生の2年間、お疲れさまでした。スマホ片手にAIと友達になって、検索との違いを知って、要約して、メールを書いて、ハルシネーションにびっくりして……気づけばずいぶんと遠くまで来ましたね。
今日から中学年の3年生——いよいよ「仕事で使う」段階に入ります。
中学年からは「PC(パソコン)推奨」とお伝えしています。理由はシンプルです。これまでは「会話する」「短いプロンプトを入れる」「文章を読む」が中心でした。スマホで十分でした。でもこれから学ぶのは、量が多く・長く・複雑な情報をまるごとAIに渡す作業です。コピー&ペーストがしやすく、画面が広いPCの方が断然使いやすい。スマホでも「できないわけではない」のですが、ここからはPCをメインに使うことをおすすめします。
それからもう一つ。今日の実践では、必ず新しいチャットを開いてから始めてください。なぜ新しいチャットが大事なのか、実はAIの記憶の仕組みに深く関係しています。詳しくは今日の授業の最後にコラムでお伝えします。まずは「そういうものだ」と思って進めてください。(※今回のコラムは重要なポイントなので必見です!)
それではまずナビ先生の外来語コーナーからどうぞ!
📖 今日の外来語コーナー(ナビちゃん担当)
知ってるワードは飛ばしてOKです!
こんにちは、ナビです! 今日は7つです。サクッとやっつけていきましょう!
データ(Data): 「情報・素材」のことです! 文章でも数字でも、AIに渡す「材料」全般をデータと呼びます。バラバラなメモも、LINEのやり取りも、見積もりの数字も、全部「データ」です。
スプレッドシート(Spreadsheet): 「表計算ソフトのこと」です! ExcelやGoogleスプレッドシートがこれにあたります。AIが作った表をそのままここに貼り付けると、一気に使えるデータになります。
フォーマット(Format) :「情報を整理する形・構造の指定」のことです! 「箇条書きで」「比較表で」「見出しをつけて」といった指定がフォーマット指定です。同じデータでもフォーマットが変わると、ぐっと読みやすくなります。
テキスト(Text) :「文字だけのデータ」のことです! 画像や音声ではなく、純粋に文字で書かれた情報のことをテキストと呼びます。AIにデータを渡すときは「テキストで貼り付ける」のが基本です。
コンテキストウィンドウ(Context Window) :「AIが一度の会話の中で覚えていられる情報量の上限」のことです! AIにも1回の会話で記憶できる量に上限があります。会話が長くなりすぎると、前の方の内容を「忘れ始める」ことがあります。今日のコラムで詳しく出てきますよ!
メモリ(Memory): 「複数の会話にまたがって引き継がれるAIの記憶機能」のことです! コンテキストウィンドウが「今の会話の中の記憶」なら、メモリは「次回の会話でも残る記憶」です。こちらもコラムで出てきます。
プロジェクト(Project): 「特定のテーマや目的に絞った、専用の会話スペース」のことです! ChatGPTのProjects、ClaudeのProjects、GeminiのGemsのような機能のことです。「この仕事専用のAI」を作るイメージです。詳しくは4年生から始まる「クラブ活動」でじっくり学びます!
この7つ、今日の授業でじわじわ出てきますよ!それではアイ先生、よろしくお願いします!
① 知る:バラバラのまま渡していい


アイ先生: 皆様、中学年もよろしくお願いいたします。 今学期の教科は国語です。「書く・整理する・伝える」という作業をAIで劇的に効率化していきます。 早速ですが理事長、こんな経験はありませんか? 手元にバラバラな情報があって、それをまとめるだけで時間がかかってしまう、という場面。
ありますあります。たとえば関係者とのLINEやメールのやり取りが増えてくると、あちこちに情報が散らばってしまって。「結局どうなったんだっけ?」と全部見返して整理し直すのが毎回大変で。
まさにその作業がAIで丸ごと解決できます。LINEのやり取りでもメールの文面でも、テキストでコピーしてそのまま貼り付けるだけでいい。箇条書きでも、順番がバラバラでも、整理されていなくて構いません。
きれいに整えてから渡さなくていいんですか?
必要ありません。AIは文脈から補完して読む力が高いので、多少の乱れは問題ありません。それよりも大事なのは「どんな形に整理してほしいか」を最初に伝えること——フォーマットの指定です。
📋 AIに情報整理をさせる2つの鉄則
① データはそのまま渡す
LINEのやり取りでも、メールの文面でも、走り書きのメモでも大丈夫。テキストでコピーして貼り付けるだけでOKです。
② フォーマットを指定する
「比較表にして」「箇条書きでまとめて」「決定事項と次のアクションに分けて」——どんな形にしてほしいかを最初に伝えましょう。指定がないとAIが自分で形を決めてしまい、毎回バラバラな出力になります。
② 考える:「整理」だけじゃなく「比較」もできる
アイ先生: 今日の授業が2年生の1学期に勉強した「要約」と違う点をお伝えします。
📊 2年生の授業「要約」との違い
| 2年生│1学期(要約) | 3年生│1学期(情報整理) | |
|---|---|---|
| 対象 | 1つの文章 | 複数のバラバラな情報 |
| 作業 | 短くまとめる | 整理・分類・比較 |
| 推奨環境 | スマホでもOK | PC推奨 |
| 出力例 | 要約文 | 比較表・分類リスト |
なるほど。要約は「1つの文章を短くする」で、今日は「バラバラな複数の情報をまとめて整理する」わけですね。
そうです。そしてもう一つ。整理するだけでなく「比較表」にすることもできます。
比較表ですか。
たとえば複数の業者から届いた見積もりを全部貼り付けて「価格・納期・サービス内容で比較表を作って」と指示するだけで、横並びで比較できる表が出てきます。あとはそれをスプレッドシートに貼り付ければ完成です。
それ、毎回手作業でやっていた作業です……。
今日の実践でそのまま使えます。
それからPCでの作業で一つ覚えておいてほしいことがあります。長いテキストを貼り付けてから指示を追加しようとして、Enterを押したら送信されてしまった経験はありませんか?
あります! 途中で送信されてしまって。
チャットの入力欄では、Enterキーは「送信」に割り当てられています。改行したいときは Shift+Enter を使ってください。データを貼り付けてから指示を追加する今日のような作業では特に重要です。
③ 使う:実際に丸投げしてみよう
では実践です。チャッピー(ChatGPT)を開いて、まず新しいチャットを始めてください。今日は3つの場面でプロンプトを試してみましょう。
✏️ 実践プロンプト① LINEやメールのやり取りを整理する
以下は関係者とのやり取りの記録です。 「決定事項」「未決定・要確認」「次回までのアクション(担当者名付き)」に整理してください。
【やり取りの記録】 (ここにLINEやメールのテキストをそのまま貼り付けてください)
※パソコンの方は改行に【Shift+Enter】をお忘れなく!
✏️ 実践プロンプト② 見積もりの比較表
以下は複数の業者からもらった見積もりです。 価格・納期・サービス内容の3項目で比較表を作ってください。
【見積もりデータ】 (ここに各業者の見積もりをそのまま貼り付けてください)
※パソコンの方は改行に【Shift+Enter】をお忘れなく!
……試してみました。バラバラだったやり取りが、決定事項とアクションに整理されて出てきました! 自分では「なんとなく決まった気がする」で終わっていたものが、ちゃんと見えるようになって。
出てきた結果を見て「この項目も追加して」「担当者ごとにまとめ直して」といったフィードバックをかければ、さらに使いやすくなります。低学年(1年生2学期)で学んだイテレーション(繰り返しながら少しずつ良くしていくこと)の出番です。
「結局どうなったんだっけ?」と全部見返していた時間が、ほぼゼロになりそうですね。
💡 今日のまとめ
- バラバラなデータはそのままAIに渡してよい
- フォーマットを指定すると整理・比較表が一発で出てくる
- 作業ごとに新しいチャットを開くのが基本
- PCでの改行は Shift+Enter
- 出来上がった表はスプレッドシートにそのまま貼り付けられる
🎁 本日のお土産プロンプト
太字の部分を自分の状況に書き換えて使ってください。
✏️ お土産① やり取りの記録を整理する
以下は〇〇に関するLINE・メールのやり取りです。 「決定事項」「未決定・要確認」「次回アクション(担当者名付き)」に整理してください。
【データ】 (ここにやり取りをそのまま貼り付ける)
※パソコンの方は改行に【Shift+Enter】をお忘れなく!
✏️ お土産② 比較表を作る
以下は〇〇に関する複数の情報です。 △△・□□・◇◇の項目で比較表を作ってください。
【データ】 (ここに情報をそのまま貼り付ける)
※パソコンの方は改行に【Shift+Enter】をお忘れなく!
✏️ お土産③ バラバラな情報を分類する
以下は〇〇に関するバラバラな情報です。 △△・□□・◇◇の3つに分類して整理してください。
【データ】 (ここに情報をそのまま貼り付ける)
※パソコンの方は改行に【Shift+Enter】をお忘れなく!
📣 次回予告
3年生2学期:アイデアを無限に出す〜ブレインストーミング〜
「企画会議でアイデアが出ない」「提案書のタイトルが思いつかない」——そんなとき、AIを「壁打ち相手」にする方法をお伝えします。「整理する」から「発想を広げる」へ。AIの使い方がまた一段変わります。
情報を整理できるようになったら、次はその情報をもとにアイデアを出す、という流れですね。
まさにその通りです。お楽しみに。
キーンコーンカーンコーン。
🧠 コラム:AIはどこまで覚えているの?
「あれ、このAIって前に話したこと覚えていないの?」
「えっ⁉……なんでそれ知ってるの?」
AIを使い始めて少し慣れてきた頃、こんな違和感を持ったことはありませんか?
この感覚、実はかなり本質を突いています。ここを理解するとAIの使い方が一気に変わります。
AIの記憶は3種類ある
📥 箱①:短期記憶(コンテキストウィンドウ) 「今開いているチャットの中での記憶」です。直前のやりとりは覚えていて文脈を理解して会話を続けられますが、新しいチャットを開いたら白紙に戻ります。また会話が長くなりすぎると上限に達して、前の方の内容を「忘れ始める」こともあります。
📚 箱②:長期記憶(メモリ・カスタム指示) 「複数の会話にまたがって共有される情報」です。会話の中で話した内容をAIが「重要そうだ」と判断して自動的に保存する仕組みです。「私は○○在住で○○の仕事をしています」と会話の中で伝えていると、新しいチャットでもその情報が引き継がれることがあります。「なんでそれ知ってるの?」の正体はたいていこれです。
📁 箱③:プロジェクト記憶(Projects・Gems・GPTs) 「特定のスペースの中だけで共有される知識」です。「この仕事専用のAI」を作るイメージで、詳しくは4年生から始まる「クラブ活動」でお伝えします。
「覚えている」と「推測している」は違う
もう一つ知っておいてほしいことがあります。AIが「知っている」ように見えても、実は過去の流れや一般的な傾向から「たぶんこうだろう」と高精度で推測しているだけのことが少なくありません。「覚えていたの!?」と感じる場面の一部は、当てているだけです。
だからこそ、大事な前提は毎回自分から渡す習慣が重要です。記憶に頼るのではなく、必要な情報を自分でセットしながら使う——これがAIを使いこなす人の共通点です。
チャットは目的ごとに分けるのが正解
今日の議事録作業で「新しいチャットを開いてから始めて」とお伝えしたのはこのためです。別の仕事の文脈が混ざると出力がブレ、回答の質が落ちます。
- 仕事の議事録はこのチャット
- アイデア出しは別のチャット
- 文章作成はまた別のチャット
こう分けるだけで、AIが役割を理解しやすくなり出力が安定します。整理されたチャットはそのまま自分専用のノウハウ集にもなっていきます。
最初に感じたあの「なんでそれ知ってるの?」という違和感は、AIを使いこなす入口です。仕組みを知った今、もう振り回されることはありません。



